山椒に学ぶ

2007年9月2日 【日記】
山椒が嫌いです。
理由は、全部が山椒の味になってしまうから。
メインであるはずの食材たちが可哀想だから。

友人らに、誕生日プレゼントとして、石けんをもらった。
そのほか色々風呂セット。
祝ってもらったのはほんとうに嬉しかったのだけれども、私は風呂があまり得意ではない。
理由は、中学生のころ、祖父が亡くなった場所が風呂場だったからで。
しかも、第一発見者は私。
パニック状態になって、あまり覚えていないけど、それ以来風呂が苦手。
祖父が好んで入っていた「熱い風呂」がとくに苦手。
でもそんなのあまり他人に言うことじゃあないから黙ってる。

石けんを、試しに使ってみた。
わかってはいたけれど、このにおい、苦手だ。
全部、このにおいになってしまう。
肌が、全部これ。
友人らには申し訳ないけれど、彼女らはたぶんブランドで選んでくれたのだろうけれど、ちょっとこれは使えない。

私なら……。
私なら、どうする?

自分がアトピー肌なせいもあるけれど、石けんを選ぶのなら、オーガニックにすると思う。
一番無難だ。
「におい」というものは、なかなか他人が見極められるものではないし。

江國香織の『東京タワー』に、「あなたにぴったりの石けんがあるの」というせりふがある。
私はこのせりふが大好きだ。
詩史は、透のために選んだのではない。
「これは透くんだ」と思ったものが、石けんだっただけ。

石けんの選び方、いや、贈り物の選び方の基本ではないか?

というか、このブランドのものを贈ってくれるひとたちは皆、自信満々に渡すのは何故だろう。
「これ、好きでしょ?」みたいな。

うーん、このブランド、好きなのは私じゃなくて、選んだあなたでしょう?

なんて。

偉そうかな。
偉そうだな。

でもね、やはり私は調和を保てない山椒は嫌いなんです。

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