近所には、スーパーがふたつある。
ひとつは21時までなので、会社帰りでは間に合わない。
よって、行くのはいつも、0時までやっている方。
少し前のお話。
帰りにスーパーで牛乳を買った。
買うものはそれだけだったから、カゴを使わずレジに並んだ。
前に並んでいるおじさんが小銭を探しているあいだに、私の牛乳はバーコードを読まれた。
おじさんは、小銭をトレイに一枚ずつ載せるている。
レジのおばちゃんは私を一瞥すると無愛想にこう言った。
「袋いらなかったですよね?」
小銭を載せ終わったおじさんが驚いた顔をした。
おじさんは、私が提げている通勤用のバッグとちいさい紙袋のなかが荷物でいっぱいなのを見て、「袋あげたら?」と言った。
そこでやっと、自分が何を言われたのか理解した。
このおばさんは、私がエコバッグを持っていると勝手に思ったのだ。
おじさんは、買ったものとスーパーの白いビニル袋の入った買い物カゴをサッカー台に持っていった。
私は「袋ください」と言った。
おばさんは、やはり無愛想な顔で「スタンプカード持ってくる人がいるんですよ。だから聞いたんです」と言った。
何か言ってやろうと思ったけれど、何もかもトンチンカンなこのおばさんとこれ以上喋って疲れたくないし、後ろに並んでいる人がなかなか精算できないのもかわいそうだったので、「はぁ」とだけ言ってその場を離れた。
「袋使いますか?」とか、「マイバッグを持ってくるとスタンプカードでこんな特典がありますよ」とか、もっと他に言い様があるだろう。
おばさんはおばさんで、「今の人は何にもわかっちゃいない」みいたいなことを思ったのだろうけれども。
いや、わかってる。
レジ袋削減が日本中で広まっていることも。
スタンプが溜まるといくらか割引きになることも。
それにしても、だ。
「いらなかったですよね?」とは、日本語として成立しない。
助け舟を出してくれたおじさんにお礼が言えなかったことが心残りである。
レジに並ぶときの基準は、たいていが「空いているところ」だ。
これは、私に限らず、ほとんどの人がそうだと思う。
先日、私は、牛乳と食パン、とり肉を持ち、レジに並んだ。
それだけなので、カゴは使わなかった。
レジのおばさんは、レジの横においてあるカゴに、私の持ってきた商品をスキャンして入れた。
金額を言い、そのままそのカゴを突き出すおばさん。
「あの…袋ください…」
「ああ、はいはい」
私の持っている、大きな紙袋を一瞥するおばさん。
ああ、こいつ!
この間のおばさんむしろババア!
そのババアは知る由もないが、この紙袋には、濡らしてはいけない、仕事で使う書類が入っている。
牛乳なんか入れたら濡れるし!
てか、とり肉とか無理!
別の日に、洋服を買った帰りに寄ったときもそんなようなことがあった。
買ったばかりの洋服が入っている袋に野菜とか入れたくないです、なんて、ババアにはこの袋の中身が買ったばかりの洋服なんてこと知らないのはわかってはいるけど。
しかしなぜ私はこうもこのババアのレジに並んでしまうのか…。
レジを選ぶ基準は何だった?
「空いてるから」
そうか。
他の客は、賢いのだ。
皆がこのババアを避けるから、このレジが空くんだ。
いくら空いててもこのレジに並ばない他の客、すごすぎ。
このことに気付いてから私はどんなに空いててもこのババアのレジに並ぶことはなくなった。
他の店員さんで、すごく元気のいい人がいる。
必ずなにか話しかけてくる。
最初は若干うっとおしかったのだけど、最近ではこのおばさんのレジが好きだ。
「今日はお野菜安い日ですからね〜」
「パンひとつでも袋つかわなければスタンプ押しますよ〜」
「あ、スタンプたまりましたね〜」
そう、私はべつにエコバッグを持っていないわけではないのだ。
ただ、毎日持ち歩く習性がないだけ。
この元気なおばさんは、閉店まぎわの23時過ぎでも元気いっぱい。
どんより、ぶすーっとレジに立っていられるより、こうやって明るく何かと話しかけてくれるのは、嬉しい。
一日の終わりにふさわしいとさえ思うようになった。
彼女はきっと、この仕事が好きで、誇りを持って楽しんでやっているんだと思う。
私はそういう人が大好き。
私は、「スーパーとかコンビニでパート」は絶対やりたくないと思っている。
けど、彼女のように、楽しんでやっている(ように見えるだけかも知れないけど)人もいる。
人は皆、得手不得手があって、それを補って生きている。
ひとつでも「好きなこと」「得意なこと」「自身を持って楽しめるもの」があれば、輪に入れる。
スーパーで働きたくない私のかわりに、スーパーで楽しく働く人がいる。
そう、それでいい。
全部、ひとりでやろうとしなくていい。
ああ、スーパーでこんなに語れるとは。
侮れない野郎だぜ、スーパー。
ひとつは21時までなので、会社帰りでは間に合わない。
よって、行くのはいつも、0時までやっている方。
少し前のお話。
帰りにスーパーで牛乳を買った。
買うものはそれだけだったから、カゴを使わずレジに並んだ。
前に並んでいるおじさんが小銭を探しているあいだに、私の牛乳はバーコードを読まれた。
おじさんは、小銭をトレイに一枚ずつ載せるている。
レジのおばちゃんは私を一瞥すると無愛想にこう言った。
「袋いらなかったですよね?」
小銭を載せ終わったおじさんが驚いた顔をした。
おじさんは、私が提げている通勤用のバッグとちいさい紙袋のなかが荷物でいっぱいなのを見て、「袋あげたら?」と言った。
そこでやっと、自分が何を言われたのか理解した。
このおばさんは、私がエコバッグを持っていると勝手に思ったのだ。
おじさんは、買ったものとスーパーの白いビニル袋の入った買い物カゴをサッカー台に持っていった。
私は「袋ください」と言った。
おばさんは、やはり無愛想な顔で「スタンプカード持ってくる人がいるんですよ。だから聞いたんです」と言った。
何か言ってやろうと思ったけれど、何もかもトンチンカンなこのおばさんとこれ以上喋って疲れたくないし、後ろに並んでいる人がなかなか精算できないのもかわいそうだったので、「はぁ」とだけ言ってその場を離れた。
「袋使いますか?」とか、「マイバッグを持ってくるとスタンプカードでこんな特典がありますよ」とか、もっと他に言い様があるだろう。
おばさんはおばさんで、「今の人は何にもわかっちゃいない」みいたいなことを思ったのだろうけれども。
いや、わかってる。
レジ袋削減が日本中で広まっていることも。
スタンプが溜まるといくらか割引きになることも。
それにしても、だ。
「いらなかったですよね?」とは、日本語として成立しない。
助け舟を出してくれたおじさんにお礼が言えなかったことが心残りである。
レジに並ぶときの基準は、たいていが「空いているところ」だ。
これは、私に限らず、ほとんどの人がそうだと思う。
先日、私は、牛乳と食パン、とり肉を持ち、レジに並んだ。
それだけなので、カゴは使わなかった。
レジのおばさんは、レジの横においてあるカゴに、私の持ってきた商品をスキャンして入れた。
金額を言い、そのままそのカゴを突き出すおばさん。
「あの…袋ください…」
「ああ、はいはい」
私の持っている、大きな紙袋を一瞥するおばさん。
ああ、こいつ!
この間のおばさんむしろババア!
そのババアは知る由もないが、この紙袋には、濡らしてはいけない、仕事で使う書類が入っている。
牛乳なんか入れたら濡れるし!
てか、とり肉とか無理!
別の日に、洋服を買った帰りに寄ったときもそんなようなことがあった。
買ったばかりの洋服が入っている袋に野菜とか入れたくないです、なんて、ババアにはこの袋の中身が買ったばかりの洋服なんてこと知らないのはわかってはいるけど。
しかしなぜ私はこうもこのババアのレジに並んでしまうのか…。
レジを選ぶ基準は何だった?
「空いてるから」
そうか。
他の客は、賢いのだ。
皆がこのババアを避けるから、このレジが空くんだ。
いくら空いててもこのレジに並ばない他の客、すごすぎ。
このことに気付いてから私はどんなに空いててもこのババアのレジに並ぶことはなくなった。
他の店員さんで、すごく元気のいい人がいる。
必ずなにか話しかけてくる。
最初は若干うっとおしかったのだけど、最近ではこのおばさんのレジが好きだ。
「今日はお野菜安い日ですからね〜」
「パンひとつでも袋つかわなければスタンプ押しますよ〜」
「あ、スタンプたまりましたね〜」
そう、私はべつにエコバッグを持っていないわけではないのだ。
ただ、毎日持ち歩く習性がないだけ。
この元気なおばさんは、閉店まぎわの23時過ぎでも元気いっぱい。
どんより、ぶすーっとレジに立っていられるより、こうやって明るく何かと話しかけてくれるのは、嬉しい。
一日の終わりにふさわしいとさえ思うようになった。
彼女はきっと、この仕事が好きで、誇りを持って楽しんでやっているんだと思う。
私はそういう人が大好き。
私は、「スーパーとかコンビニでパート」は絶対やりたくないと思っている。
けど、彼女のように、楽しんでやっている(ように見えるだけかも知れないけど)人もいる。
人は皆、得手不得手があって、それを補って生きている。
ひとつでも「好きなこと」「得意なこと」「自身を持って楽しめるもの」があれば、輪に入れる。
スーパーで働きたくない私のかわりに、スーパーで楽しく働く人がいる。
そう、それでいい。
全部、ひとりでやろうとしなくていい。
ああ、スーパーでこんなに語れるとは。
侮れない野郎だぜ、スーパー。
コメント
私なら何か一言言っちゃう!
私なんか特になんやけど
同じ職種だから他の店に行ったら
やっぱ接客態度みちゃう(^-^;
私の家の近くの激安スーパーの定員は
「ありがとうございました」も言わないし
お釣り渡すときなんか
汚いもんに渡すかの様にお釣りを返すよ。
買い物するならお客さんも定員も楽しく
その時間を過ごしたいものだわね☆
もちゃちゃん!よく我慢したね☆
お返事遅くなってごめんなさい><
いますよねーお釣渡すとき適当な人!
トレイに乗せてくれた方がまだマシ! と思ったりします。
最近はEdyで買い物することが多いので、面倒な金銭のやり取りがはぶける&スーパーの会員に勧誘されずにすんでます。
21時にしまっちゃう方は、土日の夕方に行くとたまに棚に商品がなくなってるときがあるのですが、背の高い私は棚の上の「ストックスペースです」ってとこから勝手に取ってしまってます^^;
あれって取ったらまずいんでしょうか?